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2003年2月19日(水)

「ごみ指定袋」で減量効果
 ごみ減量の取り組みが着実な成果を上げている。宇部市が昨年から実施した「ごみ指定袋」の導入や処理手数料の改定で、家庭系ごみ、事業系ごみともに、収集・持ち込み量が前年実績を大幅に下回っていることが2月18日、市環境保全センター内のリサイクルプラザで開かれた市ごみ減量等推進協議会(岡田茂夫会長、21人)で報告された。最新の燃焼システムを誇るごみ処理施設は、17日に完工式を終えており、今後の計画・効率的な運転に、市民の協力という心強いデータが得られた。
 指定袋は、週3回収集している家庭の「燃やせるごみ」を対象に昨年7月から導入し、11月から完全実施に移行した。1月末まで3カ月間、延べ39日間の収集量は計6603トン。前年同期に比べて1258トン(16.0%)も減少した。
 事業所などから直接搬入される可燃ごみは、昨年4月に手数料を改定。11月からは産業廃棄物と見なされる解体廃木材を、民間リサイクル業者に誘導するようにした。4月から10カ月間の搬入量は計1万9604トン。前年同期に比べて5744トン(22.7%)減っている。
 プラスチック容器包装の収集量は、同じ10カ月間に計146 トン(29.2%)、紙製容器包装の収集量は計35トン(24.9%)増えており、可燃ごみが減少した分、資源ごみの分別が進んだことを裏付けている。
 市環境部の矢野洋司部長は「新ごみ処理施設を適切に運転するためには、さらに分別の促進が必要。生ごみの水分を1割減らせば、それだけ減量となり、燃焼カロリーがアップする」と、委員らに協力の継続を求めた。
 協議会では、新ごみ処理施設の視察を引き続いて実施。清潔感あふれる建物内に「ホテルみたいだ」と感嘆しながら「スラグの発生量は」「再利用の方法は」などと、職員に質問を浴びせていた。
 岡田会長は「環境先進都市にふさわしい施設であると同時に、環境問題がクローズアップされている今日に当然必要な施設と思う。市民としては、ごみの分別にきちんと協力していくことが大切」と感想を述べた。



リエゾンチームの企業面談会
 宇部小野田地域産学官連携協議会(会長・藤田忠夫市長)は2月18日、リエゾンチーム企業面談会を市役所で開催。初めて公募形式で参加を呼び掛けたところ、新しい技術の研究などに取り組んでいる宇部市内の3社から申し込みがあり、チームリーダーの村田秀一山口大工学部教授らが企業サイドの話に耳を傾けた。面談会は今後も定期的に開かれ、連携促進を図りながら新事業・新産業の創出を目指していく。参加無料。
 昨年10月に始動した企業ニーズ対応型リエゾンチームプロジェクト。リエゾンは、フランス語で「つなぎ、連絡」を意味する。チームは、村田教授ら山口大、山口東京理科大、宇部フロンティア大、宇部高専、県産業技術センターの研究者ら13人が基本メンバー。相談内容に応じて該当分野の専門家も加わり、ふさわしい研究者を紹介するなどして企業の要望を形にしていく。
 昨年12月には試験的に8社との面談会が開かれ、製造現場での課題解決、新製品の開発について相談が寄せられた。うち3社は、特許に関する調査や研究費用の算出など、次のステップへと移行している。
 今回は1月末から2月10日まで、広く参加を募ったところ、既存製品の改良を希望する2社と新規事業を計画している1社から申し込みがあった。開始と同時に積極的に情報や意見が交換され、チームのメンバーたちは、各企業の具体的な研究内容を聞いた後で、専門家として製品・事業化の可能性を示したり、技術的なアドバイスをしたりした。
 村田教授は「メンバーは全員がボランティアだが、企業や社会の生の声を聞けるのはいい刺激になり、研究の方向性を見極める上でも役立つ。これからも広く参加を募り、地域企業と研究者の橋渡し役としての務めを果たしたい。技術面だけでなく、経営、営業分野の研究者もいる。遠慮せずに、あらゆる相談を持ち込んでほしい」と話していた。
 問い合わせは、同協議会事務局の市工業振興課(電話0836-34-8360)まで。



宇部短大付属中が受信練習
 国際宇宙ステーション(ISS)の宇宙飛行士と今年8月に無線交信が予定されている宇部短大付属中(浜村一穂校長)の生徒4人が2月18日、山口大工学部のアマチュア無線部部室で、準備を兼ねて、兵庫県神戸市の平野小とクルーとの交信を受信。「宇宙からの声を聞けて感動した」と喜び、直接交信の本番に向けて意欲を高めた。
 ISSは高度約4百キロで地球を周回する大型宇宙施設。米国、ロシア、日本、欧州、カナダが共同で建設し、3人の宇宙飛行士が3、4カ月交代で滞在している。2001年11月には、宇宙飛行士の心理的安定を保つことなどを目的にアマチュア無線局を設置。米国航空宇宙局(NASA)など各国の宇宙機関が活動を認めている。
 同無線局の設備開発や運用をするARISS(Amateur Radio on the International Space Station)プログラムの一環として「スクールコンタクト」がある。世界の子供たちに宇宙開発や通信技術への興味を持ってもらうため、子供と飛行士が英語で交信する。国内では01年11月に埼玉県入間市、昨年8月には大阪府池田市で成功しており、平野小が3例目。
 県内では日本アマチュア無線連盟県支部がARISS計画委員を組織し、昨年6月から準備。工学部の無線部も衛星自動追尾装置を作製した。この日は、平野小の交信が違法局で妨害されたり、混信したりした際のバックアップと8月の予行を兼ねて受信。
 付属中からはアマチュア無線部の部長で4級の資格を持つ山本真一郎君(2年)、部員で同じ資格を持つ吉田朋代さん(同)と、米国に10年間住んでいた植村伊代さん(2年)、マサロロ・ミッシェルさん(1年)が参加した。
 交信時間は上空を通過する10分間で、英語の分かる植村さんとマサロロさんが「ステーション内の温度は22度で快適」「一生宇宙に住むとしたら家族を連れてきたい」など、米国人飛行士の言葉を書き留めた。「お風呂は」の質問には「スポンジバスで清潔にしていて、水は極力使わない」と回答。静まり返った部室内には途切れながらも「…オーバー」と地球と宇宙との交信の様子が流れた。山本君は「はっきりと質問をするのが大切だと思った。頑張って英語を勉強したい」と話していた。



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Last updated on 2003.02.20